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合成研究室紹介
合成研究室
合成研究室


 合成研究室は、植物制御剤・害虫防除剤・病害防除剤の3グループに分かれています。研究者は新規農薬を見出すために、各方面から収集した情報と独自に構築した仮説をもとに、ターゲットに合った化学構造を持つ化合物をデザインし、研究者自らが合成します。

植物制御剤研究室

 植物には、たとえば光合成をはじめとする、独自のシステム及び代謝経路があります。そこに選択的に薬剤を作用させて植物が生長できないようにする薬が植物制御剤(除草剤)です。ですから、マスコミ等で過大に負のイメージを植え付けられた農薬ではありますが、除草剤は人間にとって毒ではありません(殺虫剤・殺菌剤も同じです)。雑草という植物はありません。農作物にとって好ましくない植物を人間が勝手に雑草と呼んでいます。雑草と農作物は同じ植物なのに、雑草だけを枯らして農作物は枯らさない化合物を私達は探しています。考えてみると不思議な化合物だと思いませんか?
 この不可能とも思える新しい農薬の開発を支えているのが、あらゆる種類の化合物を知り尽くした、私達の卓越した有機合成の技術です。高度に進化した最新の農薬開発には、高度な有機合成の知識が必要とされます。最新の設備と快適な実験環境のもと、自由な発想で有機合成を楽しみたい方、是非私達といっしょに仕事をしませんか。



害虫防除剤研究室

 農作物に甚大な被害をあたえる害虫を駆除する、新しい農薬を見つけ出すための研究を行っています。研究者の仮説に基づいて合成された化合物は、クミアイ化学工業(株)生物科学研究所のスクリーニンググループによって、実際の害虫を用いてその活性が調べられます。この時、どんな害虫に効果があるのか、どのくらいの薬量で効果があるのか、効果の早さ等について、入念な調査が行なわれます。こうした調査結果をもとに生物グループとディスカッションを行い、合成研究者は自分達の仮説を検証します。そして、より改良された化合物の設計と合成を行います。こうした、情報・仮説・設計・合成・生物試験・データのフィードバックといったことをくり返し、地道な研究が行なわれます。
 本研究室で研究を希望される大学・大学院生の皆さんは、有機化学や物理化学の一般的な基礎知識や、有機合成の知識、それに実際に合成実験を行なえる体力と技術が必要です。また、生物学・生化学・生態学関連の知識もいずれ必要となるでしょう。しかし何よりも、強い好奇心と実験科学としての「もの作り」への興味が必要です。皆さんの若い力で、理想的な害虫防除剤の研究を目指しましょう。皆さんの参加をお待ちしています。



病害防除剤研究室

 植物も生きている以上、人間と同様に病気にかかります。人間の薬が医薬品であり、植物を病気から守る薬が植物病害防除剤(殺菌剤)です。植物の病気は時には農業生産や生態環境を著しく損ない、場合によっては人類の生存と地球の環境をも脅かします。私たちのグループではこの様な脅威から植物を守るために、卓越した防除効果をもち、安全で環境にやさしい殺菌剤の開発に日々努力しています。
 ところで病害防除剤の巨大マーケットといえばヨーロッパです。私たちは、国内の水田・畑はもちろんのことヨーロッパの広大な麦畑・ブドウ畑等で私たちの開発した薬剤がいたる所で使われている、そんな光景を思い描きながら、楽しんで研究開発を行っています。新しい薬を創り出す事に興味のある方、是非私たちの新剤開発に参加してください。



物性研究室紹介
物性研究室
物性研究室


 農薬は散布された後、時に土壌中を移動し、時に植物体中を移動し、ターゲットに到達します。これらの移動は水や空気を介した受動的なものや拡散によるのですが、移動のしやすさは、個々の農薬の持つ物理化学性に依存します。酵素や植物細胞を用いたシャーレ試験で高活性を示す化合物であっても、ちょうどいい物理化学性を有していないと、実際の畑や田圃では意外と期待した効果は得られません。この辺りが農薬開発の難しいところであり、醍醐味でもあります。私達物性研究室では、ある時はアメリカの広大な畑を、ある時は日本の水田を、またある時はヨーロッパの小麦畑を想定し、合成研究室で合成され生物評価された化合物の物理化学性の測定を行い、薬剤挙動の推測を行っています。合成研究者・生物研究者・製剤研究者とディスカッションしながら研究プロジェクトの指針を示しています。ドラッグデリバリーに興味のある方、私達と一緒に農薬開発に参加してみませんか。


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